王小迪さんの弓についての翻訳の第二弾。
民族楽器胡琴の弓の選定 著名な二胡演奏家であり、教育者でもある許講徳先生が多年に亘る教育とその実践の中で書かれた「学琴難易歌」の中で、「左手は容易、右手は困難。 引き弓は容易、押し弓は困難。」と書かれています。
世界的に有名な二胡演奏者の許可さんは学生への指導時、最も右手の訓練を重視されており、「右手の上達なしにステップアップは不可能」とされています。
二胡の演奏では右手の演奏効果に対する役割が重要であることは、皆さんが公認しているところです。
我々一般人の経験からでも、開放弦を拉くことや揉弦を使わない状況では、プロの発する美しい音色とアマチュアの違いは右手の動きの上手い下手によるところであることが判っています。
逆に言うと、一般のアマチュアでも右手の扱いが上手くなれば楽器本来の潜在的な音を発する段階に至ることが可能なわけです。
古くより、「物事を良くするには、道具が重要」といわれてきました。
右手の技術向上は正確な方法や厳格な練習が重要ですが、それ以外に心に応える弓を選ぶことも少なからず重要な条件です。
では、どのように自分にあった弓を選べば良いのでしょう?
どんな弓を使うことが自分の想いに応えてくれるのでしょう?
専門に弓を製作している者として長年の経験から下記のとおりまとめました。
皆さんの弓の選択の参考にしてください。
第一に、
民族楽器胡琴の弓は天然の竹を素材としているので、竹の品質が重要です。
優良な竹は軽く持った時、弾力性と剛性をすぐ感じ取られ、一種の、しっくり来る感触を得られます。
一般的に弓棹の優劣は竹の太さが一定であるかどうか、節が丸いかどうか、を見る必要があります。
直径や長さ等が同じ竹であることが重点です。
私は製作している標準の二胡弓は長さが83cm、弓棹の直径が0.65、0.70、0.75、0.80mmです。
もしあなたが初心者、あるいは主に古い曲を演奏されるのであれば、直径が少し太めのものを選ばれると、ゆったりとした運弓ができるでしょう。
主に演奏されるのが、クラシックからの移植曲や協奏曲の場合、よく抛弓、跳弓等のテクニックを使うので、細めで軽いものを選ぶと比較的軽やかに使えるでしょう。
第二に、
あなたの使われているのが六角二胡であれば、弓の先の彎曲度が高め(丸まっている)のものを、 八角二胡の場合は彎曲度が低いものを選ぶと良いでしょう。 二胡を拉く時に弓棹が琴筒にあたりにくくなります。
弓を握る場所の湾曲も適度なものを選ぶことで、演奏の腕を自然で心地良いものにし、敏捷で快活にまた楽な換弦が可能となり、最小動作の幅で最大の音量と良好な音質を得ることができます。
一般的には握る場所の弓棹の湾曲度は大きすぎないのが良いといわれています。
第三に、
馬の毛の品質は良いものであることが必要です。
ご存知の通り、擦弦楽器の発音は松脂を塗った弓毛と弦の摩擦によるものであり、琴馬(駒)を通して琴皮と琴筒に共鳴し、美しい二胡の音が出ています。
ナイロンや劣悪な品質の馬の毛、優良な黒白馬ものでも松脂を塗れば発音はしますが、ナイロンや劣悪な馬の毛はみなうるさく雑な音です。
優良な白い馬の毛は甘く潤いのある音を出すのは優良な白い馬の毛の表面のウロコが均一でウロコの端がとがっていることで、弦をうまく摩擦できるからです。
ナイロン糸の表面にはウロコが無く、劣悪な馬の毛のウロコは洗浄の工程での不良品質メーカの科学薬品で腐蝕されており(劣悪な白い馬の毛は黒馬やマダラ馬の毛を漂白しています。)、それらの馬毛の発音は優良な白馬の毛と比較できるようなものではなく、擦弦楽器が持った美しい音を出せるものではありません。
では、どのように馬の毛の色を見分ければよいのでしょう?
天然の白馬の尾の毛色はどの一本も同じではなく、一般的に根は白く、後ろにいくに従って黄色くなっていくことが判っています。 もし、毛の色が頭から尻まで同じで白く鮮やかな場合、十中八九、化学薬品で漂白された劣悪な品質の馬の毛でしょう。 これが本当の白馬の毛かどうかを判断する鍵であり、弓を選ぶ際に必ずこまかく見るべきです。
最後に、松脂についてお話ししましょう。 松脂はある種、補助的なものではありますが、その品質の優劣は弓が発する音にかなりの影響を与えます。
このため、劣悪な品質の松脂を使うことは避けるべきでしょう。
雑音のない、付着力の強い、粉の少ない、適当な硬度のものを選択すべきです。
このようにすれば、美しい音楽を演奏できるだけでなく、弓の毛の寿命をも伸ばす助けにもなります。
皆さん演奏する方々が満足できる弓をもたれることと、演奏時に手と弓が一体となり、心にある美しい音楽を感じるまま表現できることを願っています。
王小迪琴弓交流坊
・・・とまあ、以上のような事が書いてあるようです。
ただ、あまり具体的じゃないですよね。
ある意味、二胡を始めた人間は、初心者でも以上のように思うのではないでしょうか。
でも、それを自身をもって確認できるだけの技術がないのが寂しいですねぇ・・・
- 2008/08/16(土) 11:42:24|
- 二胡・楽器について
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今まで習っていた二胡の老師が9月から米国留学なので、今日が最後のレッスンと思い、ネットで買った絹弦を土産にレッスン場所の先進楽器に行きました。
老師は不在で、先進楽器店の受付が探してくれたら、「忘れていた」とのこと。(笑)
まあ、このところ練習日や時間をあれこれ変えてもらっていたから、しようがないか。
どっちにしろ、老師を換えないといけない時期でもあったので、先進楽器がアサインしてくれたのは女性の先生。
今までの先生が曲中心のレッスンで、それはそれで楽しかったけれど、マジメに二胡をやるには基礎練習からもう一度やりたいと思っていたので、その旨を伝えました。
さっそく長弓と揉弦の練習からスタート。
運悪く、数日前に絹弦に換えたばかり。
絹弦は内弦が柔らかいので、音はビビルし、音程はグルグラするし・・・・でいいとこ無し。
絹弦の三山さんにも聞き、彼も同じ思いだったようですが、やはり「内弦は柔らかいのが常識」らしいです。
まあ、それならしようがない、これで慣れれば上手くなるに違いないと思っていたのですが、軟弱にもレッスン用の楽器をスチール弦のものに換えました。(笑)
まあ、お気に入りの馬頭の二胡ともう1本も絹弦ですしね。
また、数字譜の「二胡広播教学講座」のテキストからやり直すことにしました。
曾老師、今までの53回(内1回、臨時老師)のレッスン、謝謝。
- 2008/08/16(土) 10:45:01|
- 二胡関連
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先日の日本出張にあわせてあれこれネットで買った中にべっ甲のデンペンがありました。
台湾に帰ってきて、今の二胡にあわせて見ると、・・・・・・うっ、短い。
上下が逆なのかとも思いましたが、反対にあわせると曲げの角度が異なるので、端が琴筒のほうへ出てしまいます。
計ってみると、貼ってあるものが9.5cm、買ったものは8cmです。
う=ん、どうするかな〜〜〜、今のプラスチックのデンペンをはがす時に琴皮が傷ついたら、このデンペンでは隠せないし・・・・
なんとか、きれいにはがす&貼るように楽器製作のトさんにお願いするしかないかな・・と思っていました。
ところが、気がつくと、出品者からメールが。
短かったのではないですか? 返品&取替えOKです・・・・と。
ありがたいものです。
ちょうど家族が今週、来台するので、帰国の際に持ち帰って取替えをしてもらおうと思います。
絹弦の三山さんからは別途色々情報を頂いたり、今回のデンペンの出品者の方にしても、いい人達でよかったです。
台湾で独りで拉いている自分はまだまだへたくそですが、ブログを見て頂いている方達や、このような方々がいることで、元気付けられますね。
大家、謝謝!!
しかし、琴皮のニシキヘビ皮といい、琴馬の象牙といい、デンペンのべっ甲といい、アンチCITES状態ですぅ・・・
- 2008/08/16(土) 10:12:37|
- いつもの日記
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以下、以前にあげた資料の日本語訳です。(間違っていたらゴメンなさい)
民族楽器胡琴の弓のメンテナンス王小迪精品二胡弓を選んでいただき感謝します。この弓を満足して使って頂くために、適宜メンテ頂くことが、使用可能な期間を長くするだけではなく、弓の特性を承知いただくことで、あなたが演奏される曲の完成をお手伝いできると思います。
では、どのように弓をメンテすれば良いのでしょうか?
私がご提案するのは、次のとおりです。
1.弓を油等で汚れた場所に置かない。不用意に弓毛を触らない。手についた脂が馬の毛を滑りやすくします。
2.弓を使用する前に松脂をつけ、連続して1〜2時間ひいたあとは再度松脂をつけることで、毛のウロコの損傷を避けられます。
3.ひき終わった後は、よく毛を緩め(ネジになっている弓魚を弓槽(取り付け溝)の前方に倒す)、弓竹を適度な曲げに戻し、馬毛の弾性を維持します。
4.長い時間弓を使わないときは、弓と弓毛に残った松脂を落として、ビニールの袋に入れます。
5.新しい弓のお尻(ネジ)は固めになりがちで、魚尾槽からズレたものがあるかもしれませんが、不良ではありません。新しい弓は使用後弓毛が緩むので、魚尾槽を長めに作っており、弓を長く使えるようにしています。
6.弓を外したりつけたりする際には、弓魚を外してください。 弦をセットした後に弓魚を取り付けることで、弓魚の頭の部分が折れるのを回避できます。
7.プロのプレイヤーは弓の演奏効果を保持するために約6ヶ月で換えてください。アマチュアでも1年は超えないことを提案します。弓毛の弦への噛み付き方に鋭利さがなくなり滑る感じがしてきたら、馬毛のキューティクルがだいぶ磨耗しているので、弓または馬毛を換える時期にきています。
長年の弓製造の経験の中、プロプレイヤーとの交流を通して上記の弓使用のポイントを提供でき、また、これらをあなたと共有できました。
繰り返しになりますが、王小迪精品弓を選んでいただき、ありがとうございました。
王小迪琴弓交流坊
以上ですが、この中国語の文章、大陸の簡体字と台湾の繁體字が混在しています。
どこで作ったのでしょうか?
6.項に弓魚を外せ、とありますが、北京弓の良いところは弓魚と馬毛が離れるから付け外しが楽な点にあると思っていたのですが、弓魚まで外すのなら上海弓でも同じですよね。
確かに彼女の弓の弓魚の馬毛を引っ掛ける頭部分は深いので、無理に力を入れると折れる心配はわかりますが・・・
また、最後の行の「王小迪琴弓交流坊」のあとにURLがあり、wxdqg.blog.shou.comとあるのですが、最初のwxdqgは「王小迪琴弓」のピンイン発音wang xiao di qin gongの頭文字を取ったのでしょう。
ただ、その後のほうにshouとありますが、これはsohu(捜狐)の間違いですね。
こんな不自然なミスがあちこちにあるのを見ると、ホンモノかどうかさえ疑い深くなります。
まあ、細かいことは気にしないのでしょう。
ちなみに、中国語では「馬馬虎虎」「差不多」っていいます。
日本語では「いいかげん」とあまり良い意味では使いませんが・・・
- 2008/08/12(火) 08:45:56|
- 二胡・楽器について
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日本出張にあわせてネットであれこれ買いました。

仕事以外では病院での経過観察がメインでしたが、涂さんの楽器をCITESでもちこんで、外国製品として持ち出すのが二胡関連。
松脂はずっとタルティーニのを使ってきましたが、従来製品が製造中止とのこと、別の系列のものをいくつか試してみることにしました。
てっとり早くいい音を出すには松脂を選ぶのが良いようですが、今回のお気に入りは絹弦。
持ち帰りの楽器に張ってみたものの、里弦(内弦)がビビる感じでした。
でもそれも一日だけ、今日、台北に戻って拉いてみると、いい音じゃないですか〜〜。
思わず、残り2本の二胡も絹弦に代えてみました。
張替えてすぐは弦が伸びるので、チューニングしっぱなしですが、いい感じです。
弦堂の三山さんからいただいた、変形駒もやわらかくいい音でしたが、象牙の駒はスジが通った音がします。
どの組み合わせで拉くか、かなり迷いそうです。
絹弦は来月から米国留学の老師や員林の涂さんにも試してもらおうと思い、追加発注しました。
でも老師とは今週末が最後の練習になるかもしれないので、フィードバックは難しいかな?
絹堂の三山さんにお教えしたところ、興味をもたれた台湾の二胡サイトを念のため。
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二胡練功房
- 2008/08/10(日) 22:11:59|
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